ロイヤル雨宮ブルーを探す #2

雨宮天さんが好きそうな青色のインクを探すという企画、いよいよ実践編です。
企画の詳細はイントロダクション「ロイヤル雨宮ブルーを探す #1」をご参照ください。
(2021/7/8 カテゴリー『ロイヤル雨宮ブルー』にまとめました。)

ロイヤル雨宮ブルー、推しが好きだから好きというよりは元々好きな青色ではありました。何色かというと如月千早の髪の色に近いわけです。
という事は当然、既に似たような色のインクは持っているわけですね。そう、PILOT 色彩雫シリーズの『朝顔』です。「推し色万年筆」のエントリーで言及していますね。

しかし、”もっと何かこう違うんだよねぇズバーン!って感じでヨロシクちゃん”って感じの違和感からさらに近い色を探すことになりました。深みがない。なんか少し青い。ちょっと明るい。そんな感じ。

さて、インク沼界隈、「欲しい色があるなら作ればいいじゃない」という風潮がある(要出典)ようです。
私がTwitterでこのロイヤル雨宮ブルーのインクが欲しい!!!と狂っていたら、何故かプラチナ万年筆社製の「ミクサブルインク」を用いた調色案が届きました。公式サイトでは混ぜるのは2色から多くても3色程度までにしましょうなどと謳われているのにその調色案は4色。ここで何かがおかしいと気づくべきでしたが、気づいたら5種類のミクサブルインクを購入していました。

この調色案を送りつけてきた教唆犯協力者の元、今後様々な青インクを試すことになります…

左がリファレンスカラーである「アルバム『Paint it, BLUE』の完全生産限定盤のCDが装着されている台紙」、書かれている文字が『朝顔』インク、右上のペンが「カランダッシュ+クライン・ブルー」コラボ商品の849ボールペンです。『朝顔』からどれだけ台紙の色に近づけていくかという調色が始まりました。

途中経過

元化学部員ということで駒込ピペットとビーカーを調達して調合しましたが、試薬インクの色が濃すぎてピペットの目盛を読むのが難しかったので使い捨てのプラスチック製スポイトを使ったほうが効率的だったように思います。

光を当てると微妙に光る

最終的にこのインク溜まりの色が気に入ったということで調色は一旦完了しました。

最終的な調色レシピは提案されたものから少し調整し、
アクアブルー:オーロラブルー:シルキーパープル:スモークブラック
=17:11:6:1.5
となりました。

小数点が入っているのはこれを整数にすると50mlを越えてしまって入れる容器が無くなるからで、深い意味は有りません。


これで理想のインクを作れたぞ…とはなりませんでした。残念ながら。
このインクは、理想の色になる条件がかなり限られていました。具体的には「インクフローが非常に良い万年筆を用いた場合」のみ、あのお気に入りのインク溜まりの色を見せました。

書いた瞬間はかなり再現出来たと思いました

具体的にはペリカンのスーベレーンのB字以上のペン先でのみ安定して発色してくれるインクとなりました。

調色したインクは暫定的に”Paint it, BLUE”と呼んでいます

また、書いてから時間が経つと(乾くと)色が薄くなり彩度も落ちてしまうという問題点も発覚しました。
これはこれで使える色ではあるのですが、”ロイヤル雨宮ブルー”ではないということで今回の企画とは合致しません。

ここで公式サイトで言及されていた「混ぜる色が多くなるほど色がくすみやすくなる」という旨の文言を思い出し、調色では元のインクより彩度の高い色は出せないのでは…?という点に思い至ります。
また、私は普段遣いではせいぜい日本製万年筆のB字(欧州製万年筆のM字相当)の字幅の万年筆しか使わないのでこのインクでロイヤル雨宮ブルー色の字を書くことは出来ません。

ロイヤル雨宮ブルーにおいて「透明感」も重要なファクターです。
調色ド素人の私の腕ではこれ以上の再現は不可能だろうと見切りをつけ、既製品のインクの中から「ロイヤル雨宮ブルー」を見つける方向に舵を切ることにしました。


今回のエントリーでは写真をろくにいじっていないのでだいぶ暗く写ってしまっていますが、次回のエントリーでこのインクを含めて色を合わせて載せますのでご容赦ください。

という訳で既製品インクを集めて評価する#3に続きます。

(*>△<)<続くっっっ

2件のピンバック

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