セブンカウント:アニメミリオンライブ!

2022年3月27日、AnimeJapan2022にて「アニメミリオンライブ!」のフル尺MVが公開されました。

【アニメ】【ミリオンライブ!】アニメプロローグイメージMV「セブンカウント」【アイドルマスター】#ミリアニ

このMVが、”アニメ”ミリオンライブ!が、ミリPと呼ばれるミリオンライブのファンたちにとってどういうものなのか、客観的な説明を試みようと思います。

アイドルマスターミリオンライブ!、
現在更新が続いているアイドルマスターシリーズのブランドでは3番目(2013-)に生まれたコンテンツです。

1年くらい先輩にシンデレラガールズ(2011-)、
8年くらい先輩に「アイドルマスター(以後765AS)」(2005-)がいます。
少し後輩に男性アイドルブランドのSideM(2014-)、
もうちょっと後輩にシャイニーカラーズ(2018-)と続きます。

この中でTVアニメシリーズとして世に出ているのはアイドルマスター(2011)、シンデレラガールズ(2015)、SideM(2017)です。

「あ、SideMに先を越されてたのね」というだけでは説明しきれないミリオンライブとアニメとの関係の説明を試みてみようというのが今回のエントリー。


いわゆる765AS(アイドルマスター)のアニメに続いて最初(注1:後述)にアニメで動いたのはミリオンライブのアイドルたちでした。

劇場版アイドルマスター『輝きの向こう側へ』において765ASのバックダンサーとして7人のアイドル候補生がミリオンライブのメンバーから選出され、物語で一定の役割を果たしていました。

設定的には765プロで面倒を見るという形であり、765プロ所属のメンバーでは無かったためミリオンライブの前日譚(あるいは異なる世界線の話)と言えます。

初代のミリオンライブのゲーム、ソーシャルゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」(以後グリマス)ではキャラクターデザインや各種ゲーム内カードイラストをアニメアイドルマスターの制作を手掛けたA-1 Picturesのアニメーターたちが描いていました。
ミリオンライブのアイドルの設定は765ASの後輩、つまり同じ事務所の仲間というものでした。

また、グリマス内では1周年や4周年を記念したアニメMVが前述のA-1 Picturesによって作られるなど、アニメ化されるのが前提とも思える体制でミリオンライブは生まれ育って行きました。

ところがそろそろさすがにアニメ化されるだろうと思われた4~5周年のタイミングで、コンテンツとしてのミリオンライブの軸足はグリマスから新作スマホアプリ「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」(以後ミリシタ)に移ります。

このミリシタの3Dモデルは、A-1 Picturesが生み出したキャラクターデザインをあまりにも忠実に再現する高品質なものでしたが、一方で急激にコンテンツとA-1 Picturesとの関係は希薄になって行きます。

グリマスから移植されたカードの多くは描き直され、なんだかんだで時々アニメPVを提供してきたA-1 Picturesからの供給は途絶え、あるとすれば先を越された「お隣さん」のSideMのアニメがA-1 Pictures製という状況。

「アイドルマスター」直系の後輩という設定で、765ASのアニメと絵柄も瓜二つながらそのアイデンティティーから切り離され、取り残されたように感じたファンたちが多かったように思います。

商業的により大きな成功を収めているシンデレラガールズと比較され、あるいは後発ブランドSideMにアニメ化で先を越されたミリオンライブが、それでも精神的な支柱にしてきたアニメーション制作会社とのパイプが切り離れ、いつしかアニメ化という夢が呪いになっていたと言えるのかもしれません。

その呪いが数年間、それこそ新しいブランドが生まれてからアニメ化され得るような期間続いてきました。

コンテンツの軸がミリシタに置き換わってからもアニメーションMVは作られたことがあります。
ミリシタ1周年イベントにて公開された『素敵なキセキ』の新MVです。

ミリシタの3Dモデルをまるで手描きアニメのような大胆なカットと躍動感で描いた「技術デモ」動画でした。
(厳密にはミリ女の3Dアニメがミリシタ内及びYouTubeで公開されていますが、これは劇中劇のアニメであるのでミリオンライブのアニメかと言われると微妙だと思います。)


ところで今まで挙げてきたこれらのミリオンライブのアニメMVは現在、どれも見ることは出来ません。

グリマス1周年と4周年のアニメMVはグリマスのサービス終了と共にアクセスする手段が無くなり、ミリシタ1周年で発表されたMVもニコ生のタイムシフトが切れた時点で見る手段は無くなりました。
もちろん各種動画サイトに勝手に上げられているので全く見られないわけでは無いのですが本当はよろしくない手段です。

ところが今回のアニメMVは公式のYouTubeチャンネルに上げられ、当然ながら消える気配はありません。
ミリオンライブが初めて手にした「外部の人に見せられる」アニメMVは今回のセブンカウントのMVです。

アニメというものはコンテンツにとってシンボルのようなもので、ある意味で到達点であり、また新たなスタート地点であり、外の人に私たちが住んでいる場所はこういうところだと自信を持って示せるものだと思います。

だからこそアニメ化を追い求め、無理かもしれないと思っても諦められずに呪いにすらなってしまうものなのだと思います。

かつて思い描いていたアニメ像とは違っても、ようやくたどり着いた輝きの一端が今回のセブンカウントのアニメMVなのだと思います。


努力はおしまない ダイスキは裏切らない

軌跡は勇気になるから!

ミリシタ1周年記念曲『UNION!!』

無理だと言われた夢も今はここにある

乗り越えてきたんだ

ミリシタ2周年記念曲『Flyers!!!』

始まりのあの日から幾つもの景色を一緒に過ごしたね

みんながくれた全力の笑顔と声が未来を拓いていく

道を照らすGlow Map Move Up

ミリシタ3周年記念曲『Glow Map』

おいで(見える?)自分信じて

未来は(こんなに)輝いているから!

ミリシタ4周年記念曲『Harmony 4 You』

ここまでこれたよ!まだまだこれから!!

『Welcome!!』

ろくに体験していたわけではないグリマス時代の話ばかりを書いていたのでここからは自分の感想を。

と、その前に前出の注1。すなわち最初にアニメで動いた765ASブランド以外のアイドルというのは、アニメ内で765ASのライバルとして登場したJupiterの3人です。何しろアニメアイドルマスター内で登場していますから。

Jupiterの3人は紆余曲折あってSideMブランドに合流しています。なのでSideMが先にアニメ化したからと言ってミリオンライブの先を越したと言えるのかというと実は微妙なんじゃないかなーと思ったりもします。

ムビマスで登場したミリオン組は厳密にはデビュー前なのでミリオンライブの設定とは整合しませんし、逆にSideM立ち上げに密接に関係するEpisode of Jupiterを起点にSideMのアニメを放送するというのはアニメアイドルマスターシリーズの世界観・時系列的にも美しい流れだと思います。

ブランド単位で見るとSideMに先を越された形だけど話の流れ的にはそれも自然だよなという印象、というところでひとまず締めておきます。


というわけでセブンカウントMVそのものへの感想。

ようやく”ここ”にアニメで並べた

眠い目をこすってAnimeJapanの現地ステージに参加してきました。
9:30スタートで8:45にはビッグサイト外周の東の果てに着いていろというのはなかなか生活習慣が崩壊したオタクには厳しい要求でしたが参加して本当に良かったです。

「セブンカウント」の意味が7,6,5,…と「765プロのアイドル」だからこそ使うことが出来るワードだという説明は私が本当に求めていた765プロの絆そのものに思えましたし、
1!2!3!4!でせーのでジャンプして「ここまでこれたよ」「まだまだこれから」と歌う『Welcome!!』はあまりにも出来過ぎていてきらめく出会いをありがとうの心境そのものでした。「アニメ」で文字通り泣いたのは『約束』以来な気がします。

AnimeJapanという「アニメの祭典」で公開してくれたのも、
「アニメミリオンライブ!」文字列をそのAnimeJapanのタイムテーブルに載せてくれたのも。

粋なことをするな、待たせるならこれくらいしてくれないとな、とそんな気持ち。

アイマスの3Dモデル(CSゲーの場合)ってだいたい2タイトル毎に更新され、更新される度になんか違うんだよなーってなって慣れたころにまた変わるというのを繰り返していたけれど、ミリアニモデルにはそれが無いなという印象を得られたのも嬉しかったです。

他と比較して持ち上げるのはあまり好きではないのですが、ステラモデルやスタマスモデルよりも顔の輪郭の処理が自然で横や下方向から顔を見ても違和感のないモデルになっていて良い3Dモデルを作ったなあと感心、感動してしまいました。

このクオリティでライブを描けるのなら心配はいらないでしょう。待つのにはもう慣れたので最高のものをまってま~~~~す。

あと普通に曲が好き、大好き。


キャラデザもゲームの3Dモデルも最も(個人的感想)手描きアニメに近いミリオンライブが3Dモデルでアニメ化されるというのは数奇な運命と言えるかもしれません。

39人でライブシーンを描くならこれしかないとか、MRライブをミリオンでも目指していくとか、色々と思惑があるのかもしれませんし、あるいはこうするしかなかったのかもしれません。

それでも私は今回の3Dモデルが大好きで、ミリオンライブが良いものを作ると言ったなら必ず良いものを持ってくることを知っているので、ただ楽しみに2023年を待つ構えです。なかなか死ねませんねぇ…

もしかしたら『素敵なキセキ』の技術デモMVの好評がミリオンの3Dでのアニメ化を後押ししたのかな?という気もします。
あのMVは「行ける」と確信させるものであったように思います。

振り返ってみれば2年前のアニメ化発表を含め、数年ごとにアニメ映像っぽいものは提供してきたわけで、ずっとやる気はあったのだろうなとは思わされます。

なんにせよ10thイヤーにこんな大きなブースターを用意してくれるのは本当に幸運なことなので、まだまだ走り続けるミリオンライブに振り落とされないように楽しんでいきたいと思います。

しかし年々この人に頭が上がらなくなっていますねぇ…松井神本当にありがキュー


2022/04/04追記
シンデレラガールズ10th AnniversaryツアーのFinal公演Day2に参加してきました。
色々とミリオン10thがどうなるのかの想像の材料になって楽しかったのですが、そこでU149というコミカライズのアニメ化が発表されました。
素直に祝福の気持ちを抱けたのが少し嬉しかったです。

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